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下肢静脈瘤・ハンドベイン治療専門

下肢静脈瘤の症状

下肢静脈瘤で最も多いのは、ふくらはぎや太ももの血管が「コブ」のように膨らむ症状や、足の細かい血管が増えるという症状です。

下肢静脈瘤というのは良性の病気ですので、治療をしなくても全身の健康状態に深刻な影響を及ぼすことはありませんが、自然に治ることがないため、治療を行わないと時間とともに進行します。

初期段階では「むくみ」や「だるさ」といった症状しか無いため、放置しておく方もいますが、進行してコブのように血管が膨らんでくると、人前で足を出すことがためらわれるようになります。

また、睡眠中の「こむら返り」や「かゆみ」などが慢性化して、日々つらい思いをされている方もいらっしゃいます。さらに放置した場合、硬くなったり(脂肪皮膚硬化症)、くるぶしが黒ずんできたり(色素沈着)する上に、もっと重症になると皮膚に穴があき出血(潰瘍)することもあります。

  1. ステージ1
    夜間につる、足のむくみやだるさを感じる
  2. ステージ2
    細い血管が浮いて見える
  3. ステージ3
    足の血管がコブのようにぼこぼこしている
  4. ステージ4
    ふくらはぎや足首の皮膚に黒ずみがある
  5. ステージ5
    皮膚潰瘍が起こる

下肢静脈瘤の発症メカニズムと原因

正常な静脈と下肢静脈瘤の違い 正常な静脈と下肢静脈瘤の違い 正常な静脈と下肢静脈瘤の違い

正常な静脈は体中に巡った血液を心臓に戻す役割をしており、血管の内側には逆流をしないように弁が備わっています。その弁が壊れることで下肢静脈瘤は発症します。 弁が壊れると血液は逆流し静脈に溜まるため、コブのように見えます。 下肢静脈瘤が発症しやすいとされる原因は以下のとおりです。

原因01 遺伝

どちらかの親が下肢静脈瘤の場合で50%、両親ともに下肢静脈瘤の場合には90%の確率で子供は下肢静脈瘤を発症するというデータがあります。同じ生活環境や労働環境であっても、下肢静脈瘤が発症する人、発症しない人がいるのは遺伝的な理由が大きいです。

原因02 立ち仕事

立っている状態では重力に逆らって血液が下から上へ流れようとするので、弁には常に負担がかかっていることになります。
弁への負担が長時間に及ぶと、徐々に働きが悪くなり、壊れてしまう可能性があがります。
1日10時間以上立っている方は重症化しやすいので注意が必要です。

代表的な職業…教師、美容師、調理師、販売員など

原因03 年齢

齢を重ねるに従って、全身を構成している軟部組織(肌や筋肉などの軟らかい部分)の強度が弱くなってきます。
静脈内の弁も軟部組織の一つなので年齢とともに逆流を防止する力が弱まってきます。
年齢を重ねるほど下肢静脈瘤を発症する人が増えるのはそのためです。

原因04 出産を経験された女性

妊娠時には、女性ホルモンの影響により静脈内の弁が軟らかくなることに加えて、胎児により体の中心の静脈が圧迫されるため、弁が壊れやすくなります。
出産経験のある女性の2人に1人は発症すると報告されています。

上記に挙げた4項目より関連性は低いですが、肥満や便秘なども下肢静脈瘤を悪化させると言われています。 なお原因は1つではなく、複数の原因が重なって発症することがほとんどです。

下肢静脈瘤の種類

下肢静脈瘤は、静脈がコブのように膨らむ伏在型(ふくざいがた)静脈瘤と、それ以外の軽症静脈瘤に分けられます。伏在型静脈瘤は「大伏在静脈瘤」と「小伏在静脈瘤」に分類されます。軽症静脈瘤には「網目状静脈瘤」と「くもの巣状静脈瘤」があります。

伏在型静脈瘤

大伏在静脈瘤
足首から太ももの内側を通る静脈は、皮膚に近い部分をあるため、逆流した血液が貯留するとコブのように皮膚から盛り上がって見えます。
逆流により足の循環障害を引き起こすため、進行したものでは治療が必要となります。
小伏在静脈瘤
皮膚に近い部分にあるふくらはぎの後ろから膝の裏にかけて通る静脈についても、余分な血液が貯留するとコブのように皮膚から盛り上がります。
大伏在静脈と同じく、逆流により足の循環障害を引き起こすため、進行したものでは治療が必要となります。

軽症静脈瘤

網目状静脈瘤/くもの巣状静脈瘤
皮膚のすぐ下にある細い静脈が膨み、青白い色や赤紫色に見える静脈瘤です。伏在型静脈瘤のようなコブには進行しません。
治療しなくても足に悪影響はありませんが美容の観点で改善したい場合は、硬化療法で治療することができます。
ただし、これらの軽症静脈瘤と伏在型静脈瘤が同時に起こることがありますので、伏在型静脈瘤を併発していないか、超音波検査で調べたほうが良いでしょう。

その他

陰部静脈瘤
女性ホルモンの影響と妊娠による腹部の圧迫により足の付け根や太ももの裏側、陰部周辺に発症する静脈瘤です。
生理の際に足が重くなったり、痛くなったりすることが大きな特徴です。
出産後に症状が消える場合があるため、妊娠中は治療を行わず、出産後半年たってから症状が残る場合にのみ硬化療法を行います。